感想に対する反応 / 天使映画というジャンル。最強の暴力映画「ヱヴァンゲリヲン破」 – 深町秋生のベテラン日記
天使映画というジャンル。最強の暴力映画「ヱヴァンゲリヲン破」 – 深町秋生のベテラン日記
http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20090711
ミステリー作家の深町秋生さんの感想です。
「女性の視点が大事」とか「成功の鍵は女性客にあり」といったようなメッセージが連呼される時代において、これはたいへんめずらしいことだ。癒し、難病、妊婦ヌードとかに私は心底うんざりしているのだが、そんなところへ「破壊、殺戮、全裸、ゆれるオッパイ、グロ、ロボ、軍事」が、大名舟盛りでやってくるのだからこたえられない。そしてドーンとふんどしを締めた九州男児のように屹立する我らが……まあ、このあたりは劇場で確認してほしい。
性描写がわざとらしく露骨とも言われますが、庵野監督は所信表明で「本来アニメーションを支えるファン層であるべき中高生のアニメ離れが加速していく中、彼らに向けた作品が必要だと感じます。」と言っており、中高生の彼らに向けたドラッグムービーとして作品を作ったというのがあるかも知れません。性とか暴力に興味を持ち、なんだか分からない情熱がある年齢の人に対してこれでもかと揺さぶりをかける演出が爽快感と嫌悪感が表裏一体となった作品を作り出しているように思います。
さて「エヴァ」で私がもっとも繰り返して見たのは戦略自衛隊という殺戮組織が、ネルフ職員に火炎放射を浴びせ、ホールドアップするか弱き人間を無慈悲に射殺するところだった。私は破壊とか殺戮が三度のメシより好きなのだけれど、今回の「破」は、本当によくこたえてくれたと喝采を浴びせたくなった。それほど景気よくあらゆるものを破壊する。ロボットのファイトと呼ぶにはあまりにグロテスクかつ凄惨、怪獣と呼ぶには破壊規模が大きすぎるこの映画。改めてしみじみ思ったのは、これはもうロボットアニメではなく、怪獣映画でもなく、もはやこの世のものではない人間の上位に位置する天使たちのファイトを描いた天使映画ともいうべき新しいジャンルの作品ではないかという点。
EOEの戦略自衛隊がネルフ本部へ侵攻する場面は独特のリズムがあり「残酷に無慈悲に」戦闘シーンの破壊の感覚がとても気持ちがいいというは同意します。「ヱヴァ破」は破壊規模が大きすぎて怪獣映画を超えた天使映画だという視点は面白いです。庵野監督が特撮をやりたかったと言っているのを聞くと、天使映画という新たな特撮を作りあげたなとも思います。
コメントはまだありません
コメントはまだありません。
コメントする